K-51の生地を守るブラッシング方法
~始めに~
1日着たスーツは、見た目以上にホコリや汚れが付いています。
これらは生地の傷みの原因となりますので、スーツをキレイに長持ちさせるためにも最低週に一度は専用のブラシでブラッシングしましょう。また、ブラッシングは生地を整えて、毛玉防止効果もあるのです。
セーターやニットなどにつきものの毛玉はスーツでも起こります。常日頃のブラッシングで予防することが出来ます。繊維が擦れて絡まりついたのが毛玉ですから、切ったり、むしったりして取ると生地が薄くなってしまいます。
基本的にはクリーニングも、本当は生地にはあまりよろしくはありません。柔軟剤ばかりに頼った仕上げでは、生地の風合いを損ねてしまう場合があるそうです。常日頃のブラッシングがスーツを輝かせてくれるのです。
~ブラシの選び方~
洋服ブラシの素材には、様々なものがあります。化学繊維でできているブラシは値段が安いのですが、静電気を発生させてしまい、むしろホコリを集めてしまうという性質があり、あまりおススメはできません。 天然毛のものがオススメですが、スーツ用としては適度にハリがある、豚毛で大きめのブラシが使いやすいでしょう。
しかし力いっぱい払わないとホコリは落ちません。そしてその分生地の痛みが出てしまいます。その矛盾を解決できる、柔らかくてコシのあるブラシをおススメいたします。
~上着編~
ブラッシングの前にポケットの中身を全て出してハンガーに掛けておきましょう。
まず、全体を軽く叩くようにしてホコリを浮かせます。次に、上から下へと丁寧に優しくブラッシングしていきましょう。細かく擦ると、繊維の中へ汚れが入り込んでしまいますので、ブラシは大きく払うように動かすことがポイントです。
~ポケット~
・ポケット周り
ポケット周りは消耗が激しく、手あかなどで汚れやすいところです。ポケット周りは特に丁寧にブラッシングするなど、きちんとケアしましょう。また、ポケットの中はホコリが溜まりやすいので、時々は裏返してホコリを取るのをお忘れなく。
~パンツ編~
・パンツのブラッシング
パンツには、どうしても細かい砂や土ボコリなどが付いてしまいます。特に裾は汚れがつきやすいので、入念にブラッシングしましょう。また、裾がダブルになっているパンツは折り返しの部分にホコリが溜まります。縫い止めが外れないように注意しながら裾を延ばしてブラッシングし、ホコリを落としましょう。